こんにちは、ボブです!
機械式時計を調べていると、最初のうちはブランド力の強さや見た目が良い!などの観点から腕時計を見ると思います。
しかし、機械式時計を知っていくうちにどんどん時計の内部や性能に興味を持つ人も出てくると思います。
時計の内部を知っていく上でやはり一番興味深く思うのがムーブメントだと思います。
他社ムーブメントと自社ムーブメントの性能差は近年そこまで差があるわけではないのですが、自社ムーブメントはそのブランドの特定のモデルの為に製造される事が多く、そのモデルの個性がより活かされてきます。
今回のブログの内容はこんな感じになってきます↓
- 自社ムーブメントってそもそもどんな感じ?
- 自社ムーブメントのおすすめブランドは?
- 自社ムーブメントはやっぱり高いの?
という内容について書いていこうと思います。
ちなみに価格や並行輸入店の相場はブランドや時期によっても違ってきますので、概ねの目安としてください。
そして今回ご紹介するブランドはちょっとマニア向けというか、あまり日本での知名度が有名ブランドほど高くはないけど、世界的には評価が高いブランドをメインで紹介します。
なので世界5大ブランドなどの有名ブランド以外の中からご紹介します。(雲上ブランドは当然全て自社ムーブメント搭載で性能や評価も当然高いです!)
自社ムーブメントの考え方や特徴
一般的に自社ムーブメントをマニュファクチュールと呼ばれていて、それに対して汎用ムーブメントの事をエスタブリスールと言います。
ですが、そもそもどこから自社ムーブメントであるのかというのが明確にはなっておらずに曖昧であります。
ここからはイメージし易くする為にざっくり紹介すると、まず汎用ムーブメントというのは、ETAなどのムーブメント製造会社が量産している90%ほど完成されたムーブメントを仕入れて、そこに10%ほど自社でアレンジや加工を行われたムーブメントになります。
それに対して自社ムーブメントは、その時計ブランドが自ら開発・設計・製造を行なって提供するものになります。
ただ開発・設計・製造は自社で行っているものの、製造する為の細かな部品などは他社から仕入れている事が多いです。
この詳しい製造過程の中身はどのブランドもほとんど公表していない事が多いためわかりません。
時計ブランドの中のモデルでも自社ムーブメントモデルと汎用ムーブメントモデルのモデルを発売しているブランドもあれば、自社ムーブメントのみを発売しているモデルもあります。
やはりマニュファクチュールとしての評価が世界的にも高いのは、自社ムーブメントモデルのみを製造して提供しているブランドです。ムーブメントに一切妥協を許さない姿勢がそういう印象を与えているものだと思います。
自社ムーブメントモデルはその技術のお披露目も兼ねてシースルーバックにしている事も多いため、裏から見ても美しさや満足感を得やすくなっています。
ちなみに製造国を刻印する場合に、例えば[made in Swiss]と印字したいのなら、製造コストの60%以上がスイスで発生していて、製造工程の60%以上がスイスで行われている場合に限られてきます。
自社ムーブメントおすすめブランド
今回は自社ムーブメントのみを提供している機械式時計ブランドや、自社での製造比率が高いモデルのブランドなどを紹介していきます!
H .モーザー
私のイチオシはこのH.モーザーです!
H .モーザーは自社ムーブメント搭載モデルのみ提供しており、腕時計の自社での製造比率はなんと95%という高い比率の機械式時計であります。
60%以上で[made in Swiss]と刻印出来るため、そこにメリットがないと考えたH.モーザーではスイス刻印も無くしております。
ムーブメントへのこだわりも非常に強い上に、デザインにも強いこだわりを持っています。
ブランド名の記載がなくても一目でH.モーザーと分かるような究極に美しくシンプルなデザインになっております。
流通量はまだまだ少ないですが、好きなモデルが並行輸入店にあれば恐らく正規価格から40%程は安い相場になっている事が多いです。
最近は少しずつ日本での知名度も上がってきていて、今後も注目のブランドになります。
ジャガールクルト
ジャガールクルトは日本でも有名なので外そうと思ったのですが、自社ムーブメントとしての世界的評価、そしてコスパなどを考えたら外せないマニュファクチュールだったので入れる事にしました!
ジャガールクルトは今までに100以上の発明と1000以上のムーブメントを開発しているブランドになります。
最近ではジャガールクルトの国際保証も8年間まで延長されました。今まで2年や3年の国際保証だった既存モデルも8年に延長されました。
これは自社ムーブメントの品質や安全性に自信がないとなかなか出来ない事だと思います。
ジャガールクルトは並行差別も無いブランドになるので、ムーブメント好きに並行店でコスパ良く購入できると思います。
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ジラール・ペルゴ
ジラール・ペルゴは古くから日本に登場しており、なんと1864年に日本に初めて正規代理店を設けました。
ジラール・ペルゴもマニュファクチュールとして有名なブランドですが、日本ではあまり知られてはいないかもしれません。
ジラール・ペルゴは日本でのマーケティングをあまり行っておらず、職人気質なブランドであり玄人には人気があるブランドになります。
ここで超おすすめな購入方法ですが、日本でのブランドの人気があまり無い為もあって並行輸入店ではかなり割安な価格で購入できます。
概ねなイメージですと、正規価格から40%〜60%くらい割安な価格になっている事が多いです。
大手の並行店ならそれなりに入荷していますので、自分の欲しいモデルが入荷されるまで待ってみるのもアリだと思います。
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グラスヒュッテ・オリジナル
グラスヒュッテ・オリジナルはここでは唯一のドイツ製の時計になります。
私のイメージだと日本に上陸しているドイツ製の時計はムーブメントに力を注いでいるブランドが多いと思います。
グラスヒュッテ・オリジナルは時計のパーツのなんと97%は自社で製造しているブランドになります!
写真のモデルの様な文字盤の針が中央にない構造の時計が作れるのも自社ムーブメントだからこそできる技なのです。
雲上ブランドであるA.ランゲ&ゾーネとよく比較される事も多いブランドですが、ムーブメントを比べてもそこまで見劣りするものではありません。
高級感と実用性を兼ね備えたブランドモデルというイメージです。
日常でも使用していきたいと考えている人はおすすめです。
F.P.ジュルヌ
天才時計技師ブレゲの再来と言われた、フランソワ・ポール・ジュルヌが創業したF.P.ジュルヌ。
歴史もまだ浅く、日本での知名度は低いですがF.P.ジュルヌは本当に価値のある時計のみを製造していって本当に価値の分かる人間にのみ提供できれば良いという経営方針で行われています。
市場の出回る本数も非常に少なくて、腕時計の総生産数も年間で850本ほどしか生産されておりません。
価格帯も世界5大ブランドと同じくらいの値段になりますので、よほどの時計好き向けにはなりますが、時計に全ての技術を詰め込むくらいの気合いがブランドから感じ取れます!
F.P.ジュルヌは並行輸入店でお気に入りモデルを見つけるのは非常に苦労すると思います。生産数も少ないため、並行輸入店でもあまり価格が落ちないモデルも少なくありません。
買うなら正規店で購入するのが一般的かもしれません。
自社ムーブメントの価格上昇は?
同じブランドで自社ムーブメントと汎用ムーブメントを提供しているブランドで考えた場合、自社ムーブメントの価格は汎用ムーブメントモデルに対して価格も10%以上高いモデルが大半です。
しかし、これはムーブメントの違いだけで価格上昇している訳ではなくて自社ムーブメントモデルには、外装などのディティールにこだわりを持ったモデルを発売する事が多いので、そういう所も含めて価格上昇の理由になります。
現在はどのブランドも自社ムーブメントの製造に力を注いでおり、自社ムーブメントだからという理由だけで価格が高いというのは昔の話なのかもしれません。
私も所有している機械式時計は結構ありますが、全て自社ムーブメントモデルです!
時計ごとの個性を強く出している自社ムーブメントをぜひチェックしてみてくださいね♪